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胡蝶をどり日記

2010年11月の日記

11月29日 初冬の快晴

2010年11月30日

早朝六時ぴったりに、浅草寺の鐘の音が境内から町中に響き渡ります。良い響きですよ、とっても。この時期の六時はまだ薄暗く、ひんやりとした空気にのせて森羅万象を貫くかのような金龍山の鐘の聲。眠気まなこでリモコンを押すと、やがてみのさんの[朝ズバ]でニュースチェック。うとうと二度寝が何よりの幸せ。

今日は一時からお弟子さんと[連獅子]のお稽古。この演目は文殊菩薩がおいでになるという伝説の清涼山に虹の橋が掛り、親子の獅子がその橋を渡り、牡丹の花と戯れ遊ぶ…、というこの曲の登場部分から始めました。歌舞伎舞踊に見られる[獅子物]の演目は能の[石橋]から題材を得て[石橋(しやっきょう)物]と呼ばれています。華やかで格調高い長唄の名曲です。

お稽古後に部屋のベランダから見た、建造中の新東京タワー、スカイツリーです、

 DSCF3669.JPG

人間は凄い事出来るんですねっ。ちなみにこちら側に倒れてくると、観音様の屋根に届くそうですよ。

何と明日は私四十五回目の誕生日と云う事で、九州での同窓会から帰って来たばかりの蝶ノ介さんと愉快な仲間達で、誕生日の前夜祭を祝ってくれることになりました。処は銀座の蟹料理店。

毛蟹

巨大毛蟹は圧巻でした。[蟹すき]や[蟹刺し]も冬本番を思わせる味でした。

帰りは、すっかりクリスマスの飾り付けに模様替えされた銀座通りをゆっくり歩いて京橋まで。

ル・テアトル銀座の前には、新春歌舞伎の座長を勤める市川海老蔵さんのポスターが。今日まさに手術が行われた海老蔵さん…、無事初日が開く事を祈りつつ浅草に帰ってきました。 

11月28日 浅草の休日

2010年11月29日

今日は久々に舞台の無い日曜日。ディナーショーの演目を構成しつつ、来春の[和楽の会]のプログラムを調整。12階の部屋から浅草の町を見渡すと、観光客の方々の人の波。浅草にはこの人の賑わいが良く似合います。

羽子板市から、師走も押し迫ってくると着物姿の方も多くなり古き良き下町の雑踏が蘇りますよ。是非年末の浅草に遊びにいらして下さいましネ。※スリにはくれぐれも御用心よっ。

夕方から、蝶ノ介さんの門弟のK澤さんにお越しいただき、パソコンの御指導を頂きました。

そうこうするうちに浅草の町は、提灯の火灯し頃よろしくいざ出陣。

今宵は下町の老舗、ふぐの[三角]さんにいつものメンバーで上がり込みました。こちらの御店、胡蝶は夏でもふぐ頂いちゃいますよ。本命のふぐもさることながら、[江戸料理]らしい味わいの一品料理はどれも絶品。一押しは[毛蟹]と[このわた]

 絶品このわた

菊正宗の熱燗と[このわた]との相性は…、筆舌につくしがたい味です。と、そこへ風呂上がりの辻屋の下駄娘

M恵登場。二度目の乾杯。もうこうなると誰にも止められません…。

二件目は、斜向かいの赤提灯でこんな感じでした。

明日は昼から稽古で~すっ、 

11月27日 舞踊講習会

2010年11月28日

今日は月に一度の[胡蝶舞踊講習会]。着物に着替えて美容室へ直行。いつもの夜会巻きに上げてもらって稽古場へ。土曜日の浅草はいつもながら驚くほどの人で賑わってましたよ。人込みをかき分けて稽古場到着。今回の参加者は13名。久々の立ち役(男役の舞踊)で今年が旬の坂本竜馬を描いた[青嵐の夢(せいらんのゆめ)]でした。扇を使って立ち回りを表現したり、故郷の土佐のよさこい節に想いを馳せる…といった表現が特徴ある振り付けをしてみました。

今年もあと一回で講習会も締めくくり。来月の講習曲目、何にしよう…? 等と考えつつ、静岡から毎回来て下さっている受講生の方からの蟹がてんこ盛りのお弁当の差し入れを頂戴して遅めの昼食。

講習終了後は個人稽古が二人。入門まる二年になる大谷さんの課題曲は、今日から始めた[高瀬舟]。ダンスの舞台経験も豊富な彼女はとっても躍動的。しっとりとした[和]の表現と格闘しています。

 おけいこ大谷さん

今日の着物は綿久留米の袷に、弁慶格子の昼夜帯。帯上げは水浅葱、赤っ気無しにして、立ち役の課題曲に合わせて、素朴で抑え気味の取り合わせです。曲中に扇を口にくわえる振りがあるため、扇の骨や地紙に口紅が付かないように口紅はベージュの極薄に。でも本番の舞台ではそうはいきませんが…。ちなみにこの綿久留米の着物ですが、綿裏では滑りが悪く踊りにくいので、胴裏、裾回し(八ッ掛)は絹で仕立ててあります。とっても着やすくて温かいですよ。

[綿の着物に絹の裏]お試しあれ。

胡蝶稽古着

11月24日 MOA美術館

2010年11月26日

温泉の朝湯は最高ぉーっです。

朝は夕霧の間の部屋付きの露天風呂。熱めのかけ流しを水で冷ましての長風呂は極楽浄土。チィ~ン…合掌、といった具合。

 

この石庭の特徴は、各部屋が一つづつ孤立して敷地内に点在してるんです。

わざわざお食事を各部屋に運ぶんですから、さぞ手間のかかる事でしょう。日頃頂かない朝ごはんにこれまた久々の御対面。

 

丁寧な仲居さん、怪しげなる大女、胡蝶をどう思っているのかしら…、等と想像しながら身支度を整えて御出発。 

熱海の高台にそびえるかのMOA美術館へ。

 

光の天井の延々たるエスカレーターからして、アートの極み。

巨大な硝子から相模湾を望む眺望に迎えられ、国宝の収蔵品の野村仁清作の色絵藤花文茶壷に溜息。美です。

 

艶やかに再現された秀吉公ゆかりの[黄金の茶室]や能舞台、レンブラントの自画像、モネの水連にも久々の対面。

改めて創立者、岡田茂吉氏[1882~1955]の美術に精通なさった偉大さに感服。国宝の尾形光琳作[紅白梅図屏風]を手に入れられたときの氏の慶びを想像するだけで胡蝶も鳥肌が立ちました。

本当に素晴らしい収蔵品の数々、MOA美術館。

 

思いがけず隣接茶亭付近の紅葉は、目を見張る美しさ。

昨日とは打って変わった秋の青空に紅葉のコントラストは、まさに[紅葉狩]の舞台を見るようで、気分はもう戸隠山の[更科姫]でした。

 

大満足のうちにこだまに乗って東京駅。都会の喧騒と浅草のざわめきに舞い戻って参りました。

今夜は更科姫、観音裏で蕎麦で一杯やりましょうかしら。

11月23日 熱海

2010年11月26日

今日は本当に久々[?]のプライベート休暇。

 

鷺娘から四日経ってドット疲れが押し寄せてきました。昨晩は今月の講習会の振り付けビデオ撮影。今年流行の坂本竜馬を題材にした[青嵐の夢]が今月の課題曲。胡蝶が振り付けたにもかかわらず、扇さんの記憶力頼りに何とか撮影完了。

 

一夜明けての久々休暇。

熱海駅前の云々蕎麦はショッキングな味わい。久々の休暇で久々の恐怖蕎麦。ちよっとここに掲載させて頂く事が憚られる味、店、応対に洗面所…、即死体験でした。

 

逃げるように宿に到着。 っと、な、何と例の恐怖蕎麦屋さんに財布を忘れてUターン。○○現場に二度戻るとはまさにこの事。兎にも角にも、熱海石庭の桜岡茶寮[夕霧の間]に逃げ込む事が出来ました。

 

流石、天下の雨女胡蝶。そぼ降る雨の中[御神木の湯]なる露天風呂に直行。幸せの瞬間。

樹齢四百年なる木をくり抜いて造られた湯船。恐怖蕎麦の憂いを霊験あらたかなる[御神木の湯]で清めて頂き、身も心もスッキリ。

 

今宵ばかりはカロリー計算機は不要とばかり、伊勢海老と格闘。そのまま、元熱海の芸者さんが経営する[銀の鐘]なるお店に乱入。

 

熱海の芸妓連中に精通している、殿[浅草西町会の重鎮にして日本の呉服業界のドン、佐野久治会長]と辻屋の御父さんに酔ったついでに電話して芸者さんの手配。芸者さんは貴乃さん、奈々さん、初詩乃さんに、今夜が誕生日という初菜姐さんを呼び出しての酒盛り状態。

 

謎の舞踊家対熱海の芸者衆。女?の遊びじゃありませんよねっ…!

 

温泉場の夜は更けていったのでした。 

 

11月20日 二の酉

2010年11月25日

清流会の打ち上げの勢いにのって日付変更線をまたぎつつ酉の市へ。深夜にもかかわらず押すな押すなの大繁盛。

昔から景気が良くない年ほど御酉様[酉の市の下町の愛称]は繁盛するといわれてきました。来年こそは、という気持ちが反映されるのでしょう。

 

胡蝶の熊手は、酉の市の老舗中の老舗、[よし田]さんで予約購入させて頂きました。こちらの熊手、七福神から縁起物の全てが紙の型押しに丁寧に手描きされたものを飾り込んだ特製。

そして何と、こちらの[よし田]さんが実家という、寄席文字、江戸文字の第一人者[橘右之吉]さんが、目の前で名前を書き入れて下さると云う、この上なく有難た~い熊手。自称江戸っ子の胡蝶にはこんな嬉しい事はありません。すっきりと粋な仕上がりに、見た目よりも軽いのが感動。

 

かの人間国宝、中村芝翫さん、江戸歌舞伎の花形中村中村勘三郎さん、中村福助さん、橋之助さんといった皆々様の熊手に並べて頂き恐悦至極。胡蝶の熊手もさぞ冷や汗をかいていた事でしょう。

 

 

右之吉さんの発声でお店の皆さんと一緒に景気良く[三本締め]一流の役者さんにあやかって、私も芸道精進を改めて誓ったので御座います。

 今宵も芸道精進に乾杯~いっ!

 

11月19日 清流会

2010年11月25日

今日は我らがホームグランド[勝手にホームグランド化]浅草公会堂で第19回清流会開催。

清流会とは、宗山流という枠を取っ払って、様々な流派の方々が自由に参加して頂ける舞踊会であります。何と振り向けば第19回…、みんな、嫌いじゃないねーっ。今年は会場の抽選の都合で平日、金曜日の開催…にもかかわらず大盛況の大盛り上がり。皆さん各御流儀の特色を生かした演目で花を競いました。

 

朝一は、親衛隊の皆さんに誂えて頂いた墨絵の龍の着物[当初紗袷せだったものを紗をはずして仕立て直しました]を着させて頂いて[白い海峡]と[埋ずみ火]を夜会巻き姿で開幕。

 

 

ここで女から立ち役に性転換。宗山流巽さんと[演歌桜]そして桜花流家元、桜花香升と[浮かれ瓢箪]を相手役で躍らせて頂きました。

 

 

ラストに又しても性転換して、生まれて8回目の[鷺娘]にチャレンジ!

この演目は踊りもハードですが、引き抜き[衣裳の瞬時の早変わり]もとてもヘビー。道成寺と変わらぬ大仕事。

何と蝶ノ介さんが後見を務めました。サブ黒子は桃ちゃん…、ベ、ベストコンビの鉄板後見?お二人ともそれはそれは嫌~なド緊張とお聞き致しました。[鷺娘]は鮮やかな引き抜きあっての、演者と後見二人三脚演目ですから。

この緊張の[鷺娘]実話はいづれ[胡蝶和もの部屋]で詳し~っくお話しいたしましょう。

 

何しろ無事第19回清流会も千穐樂。

恒例の打ち上げは、浅草[ひもの屋]さんで、出演者の皆さんはじめお連れ様も交えての大宴会で盛り上がりました。

11月6日 一の酉

2010年11月25日

パソコンデビューして三年目にようやく[胡蝶華舞台]のホームページを立ち上げる事が出来ました。

恐怖の人差し指ひらがな入力、初ブログは江戸の下町の風物詩、冬の到来を告げる[酉の市]から開幕です。

 

稽古場のある浅草の伝法院から徒歩二十分、現在は千束という地名に変わっていますが、江戸から昭和初期までは[吉原]と呼ばれて名高い遊里があった町に浅草田圃、酉の寺で名高い[鷲神社]があります。

酉の市は江戸時代から十一月の暦の酉の日に、商売繁盛を願って熊手に縁起物を飾り付けた福熊手の市が立ち並ぶ、賑やかな縁日です。熊手で[福をかき集める]といった縁起かつぎから始まったのでしょうね。その昔、この日ばかりは吉原の遊女も御客と連れだって大門を出て鷲神社の酉の市を参拝することが許されたそうです。師走間近の廓の賑わいを想像すると、ノスタルチックでとっても素敵。

 

まず正面の大鳥居の右側に、今年も胡蝶の名入れ提灯を奉納させて頂きました。すっごく目立つでしょっ!目立ちたがり屋の芸人根性もろ出しです。

 

本殿の正面提灯には蝶ノ介さん、蝶吉さん、葵さん、翔さんの提灯に加え、何故か友人こっしーの奉納提灯までもがズラリ。負けず劣らずの御披露目です。

 

 

あと三十分で酉の日という深夜の十一時半に蝶ノ介さん、辻屋の下駄娘事、正恵と浅草の売れっ子芸者、聖子と四人して有難た~いお祓いとともに、酉の日カウントダウン初体験。来年の幸運を祈ったってぇ訳。

もちろん清めのビールは欠かせませんから、小学校の同級生がやっている韓国家庭料理[ポラム]で乾杯。

 

一の酉の夜は更けます。二の酉には熊手を買いに行きまーすっ!

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