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胡蝶をどり日記

2014年9月の日記

9月25日 第50回記念推薦名流舞踊大会

2014年9月25日

爽やかな秋晴れの快晴の中…一昨日、二十三日に三宅坂国立大劇場で行われました東京新聞社主催の推薦名流舞踊大会

今年はその五十回目という記念すべき節目の会です。

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憧れの大先輩が綺羅星のごとく顔を揃えて行われていた推薦名流大会…

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胡蝶が幼少の頃から客席の片隅で息をのんで拝見していたことを昨日のように思い出します。

まさかそんな舞台に胡蝶が立たせて頂けるなんて、これ又夢のような話で御座います。

今回で胡蝶は、四回目となる出演ですが、回を重ねるごとに舞台の怖さが痛いほど身にしみて…

恐怖に感じております。

 

本来国立劇場への楽屋入りはきちんとお着物を着るのが礼儀なのですが…

今回は出番が早いと云う事もあり、楽屋に入ってすぐに結った髪をほどいて白塗りをしなくてはならないので…

体力を温存のためにズルさせて頂きました。

楽屋入り.JPG

楽屋稲荷様ごめんなさい。

その代わりと言ってはなんですが…

要さん、扇さん、恵リン…皆さん芸者衆かと思うほどバシっと決めて下さっています。

台北からは美扇[宗山流光事]さんも応援に駆けつけて下さっていますヨ。

桃ちゃんは朝一番で楽屋入り、暖簾を掛けて楽屋作りをしてくれています。

50回推薦名流舞踊大会 宗山流胡蝶 二枚暖簾 (2).JPG

国立劇場のような大劇場の楽屋は二枚暖簾です。

表の暖簾と、内暖簾を掛けますヨ…

50回推薦名流舞踊大会 宗山流胡蝶 二枚暖簾 (1).JPG

子供の頃…これに憧れたんですヨ。

いつか二枚暖簾をかけるような劇場で踊れるようになってみたい…

子供の頃って本当に変な事に憧れるもんですね。

 

午前十時半、お客様の開場、ご入場と同時に白塗り開始です。

なぜか緊張して引きつっていますでしょ!

50回推薦名流舞踊大会 宗山流胡蝶 緊張.JPG

毎回国立劇場出演の前には、産卵前の鮭のメスみたいな顔になってしまうんです。

怖い目つきです…

毎回猫がサンマを狙う目です…

一生懸命微笑もうとするのですが…目元が引きつってしまうんですね。

50回推薦名流舞踊大会 宗山流胡蝶 出番.JPG

そしてあっという間に出番十分前です。

演奏して下さる大和楽の御社中の楽屋にご挨拶に伺いました。

50回推薦名流舞踊大会 宗山流胡蝶 (44).JPG

さすが皆さん…心静かに…穏やかな笑みを浮かべて出番を待っていらっしゃいます。

癒されます。

でもほっこりしてる場合ではありません。

無駄口など叩こうものなら…

緊張感と共に、振りの全てが、鼻の穴からぶっ飛んでしまいそうになります。

油断は禁物…

開幕前.JPG

さっさと舞台上に乗り込みました。

舞台上では後見界の重鎮…

神の手を持つと言われている高橋さんが引き抜きの衣裳をチェックしています。

腰が深く入りすぎていても抜きにくいですし、浅さすぎると引き抜く前に踊りの途中でずるずると下りて来てしまうんです…

実際に体験済みですから…

四十年も踊っている中には本当にいろんな事がありましたからね…

又別の機会にお話ましょうね…

緞帳が開く前のこの時間は…

客席からのざわめきと、三味線、鳴り物の調子合わせの音…

大道具を立て込む殴り[トンカチ]の音が入り乱れて…

何とも言いようの無い、緊張と期待に満ち溢れた時なのですが、

それもここでは恐怖に思えました…

50回推薦名流舞踊大会 宗山流胡蝶 登場.JPG

緞帳が上がり、いざ出陣。

先代のお家元、大和久満先生が御造りになった[四季の花]

季節の移ろいを折々の花に読み込んで華やかに…

格調高いこの一曲…

清らかな大和楽の演奏につれて粛々と舞台が進んでいきます。

50回推薦名流舞踊大会 宗山流胡蝶 四季の花 杜若.JPG

なぜかいつまでも我を忘れることが出来ず…

仇桜.JPG

とっても冷静沈着なまま舞台が進んでいきます。

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四季折々の花を愛でる側の女性になったり…

時には野に咲く花として踊ったり…

早乙女がお茶を積んだり…

50回推薦名流舞踊大会 宗山流胡蝶 舞台面.JPG

役、一役で踊るのではなく、二次元的三次元的に表現していきます。

そして又難所は近づいてきます。

手に二枚扇をもっての引き抜きです

引き抜き.JPG

もう顔がラリってしまっていますね。

この世の者の表情で有りませんね。

空中を舞うのスルメ烏賊のような格好です。

このまま国立劇場の隣の最高裁判所、大法廷まで飛んでいってしまいそうな勢いです。

何とか無事に引き抜きクリアー

そして地獄の二枚扇

 

本当に踊りながら思いました。

何故自分はこんな事を思いついたのだろう。

そしてみずからを苦しめるためにわざわざ二枚扇を国立劇場の真ん中で飛ばしてみせる…

無謀すぎます。

見て下さい。

この目付き… 高島田で見せる目付きではありませんね。

もはや博打打ちの目付きです。

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自分で一から振りを付けたのだから、危険を回避することはいくらでも出来たはずなのに…

上手く出来て当たり前…

失敗して落としてしまえば…それ見た事か…

止めときゃいいのに…笑い者…

恐ろしい世界で御座います。

そして舞台とは孤独なもので御座います。

全てが自分との戦いです。

お客様はその戦いをご覧になっている観戦者で御座います。

檜のリングはそれは…冷たく広大で御座います。

50回推薦名流舞踊大会 宗山流胡蝶 二枚扇.JPG

マァマァ… 何とかかんとかやり過ごしてホッと一息

後半は扇を持ち変えて、格調高く[猩々舞い]に突入です。

50回推薦名流舞踊大会 宗山流胡蝶 冬 (1).JPG

このくだりの大和楽ねさんの輪唱が素晴らしいんです。

ただこの頃にはもう…

精神的プレシアからの疲労が マックス に致しておりました。

ようやくここら辺から記憶が無いと言いますか…

気持ちよくトランス状態で…

夢見心地で踊らせて頂きました。

50回推薦名流舞踊大会 宗山流胡蝶 (415).JPG

最後は何の未練もなく、セリ下がりでおさらばです。

さながら安徳帝と共に壇ノ浦の波間に沈んでゆく典の局のようです。

お客様からの視線でお客席の緊張感も伝わりましたし、

きっと胡蝶のカチンコチンの緊張感もお客様にモロバレだった事でしょうね。

本当に自分の未熟さ、小ささを思い知らされた舞台でしたが…

良いお勉強になりました。

今後益々精進を重ねて参る所存で御座います。

大和楽の皆様、本当に素晴らしい最高の演奏は有り難う御座いました。

50回推薦名流舞踊大会 宗山流胡蝶 蝶ノ介.JPG

こちらは大和美世潯さんとチャマです

推薦終演後.JPG

応援に駆けつけて下さったみなさんが大勢楽屋に挨拶に見えて下さいました。

塩水に浸け過ぎた胡瓜のようなヘロヘロ顔になっている胡蝶です。

ヘロキュウ胡蝶と呼んで下さい。

協子.JPG

胡蝶の左隣にいる、セキセイインコのような髪の毛の色をしているのが母です。

セキセイインコ協子と呼んであげて下さいね。

 

終演後は応援に来て下さった門弟会、又ご贔屓の皆様も入り乱れての毛蟹大宴会となりました。

50回推薦名流舞踊大会 宗山流胡蝶 打ち上げ.JPG

実はこの会場だけでは入りきれずに…

別座敷で要さん、扇さん、光さん、桃チャンなどは魔女会議宴会です。

 

皆様、今回も、おっかなびっくりの胡蝶の舞台にお付き合い下さいまして本当にありがとう御座いました。

今回野舞台写真撮影 下駄娘正恵、簡さんでした。感謝致します。

 

十月は出演舞台が異常に多い年ですが、お時間が御座いましたら又応援の程よろしくお願いを致します。

 

9月22日 俎板の上の鯔 [トド]

2014年9月22日

いよいよ明日は東京新聞社主催の推薦名流舞踊大会の本番です。

本番前日の今日、ようやく注文してあった誂え扇が仕上がってきました。

宗山流胡蝶 【自前】扇 秋草.JPG

これは黒地の衣裳を引き抜いてから白地の衣裳になる時に使用する秋草の二枚扇。

本来胡蝶は、白地や銀地といったシンプルな扇面に描き繪のものが好きですが…

今回は地紙を朱の岩絵の具を引いて頂き、金砂子をあしらって秋草を描いて頂きました。

女郎花、薊、桔梗などです。

現在日本舞踊で使用されている扇の要は金属製の留め具のものがほとんどですが…

宗山流胡蝶 【自前】扇 鯨骨.JPG

お能や御仕舞いで使用する扇や、一点物の誂え扇などは黒の鯨の骨を使用して作った留め具が使用されています。[鯨骨の要]と言われています。

 

ただ、今回ショックだったのは…

どうした事でしょう…

後半に使用したかった、前段で使用している桜の扇の対となる菊の秋の扇ですが…

三十年のお付き合いになる扇匠ですが…胡蝶の注文したニュアンスがうまく伝わらずに…全く異質な菊のを扇が仕上がって来てしまったのです。

今から描いて頂き仕立てたのでは明日の本番には間に合いませんので、急遽以前に誂えた白地の百草を用意致しました。

宗山流胡蝶 【自前】扇 白地百草.JPG

これも本来はお能の[鬼扇]と呼ばれる種類のもので、朱地に本金の雲形を散らせ、その中に様々な花を手描きしてある大変手の込んだ扇なのですが、朱地は定番なので、白地を誂えておいたのです。

こちらで後半の[猩々舞い]から幕切れまで使用致します。

 

そしてこれも昨日出来て参りましたか[抱え帯]と[丸ぐけ]の帯締めです。

抱え帯は[腰帯]とも云い、帯の下の部分に巻く物です。

宗山流胡蝶 【自前】ゑり満抱え.JPG

御祝儀物の舞踊や、前割れ物におもに使用する帯です。

胡蝶が日頃から愛してやま無い京都祇園のゑり満の白綸子の生地で誂えたものです。

宗山流胡蝶 【自前】ゑり満抱え帯.JPG

ゑり満独特の菊唐草の地紋が…

胡蝶は何よりも大好きです。

宗山流胡蝶 【自前】ゑり満丸ぐけ.JPG

綿入れの帯締め[丸ぐけ]も…ゑり満で可愛いでしょ!

ここまでくると皆さん…胡蝶に狂気を感じるそうですが…

病気ですので、放置しておいて下さいね…

 

これで一通りの準備は完了…

今夜はお酒を抜いて最後の仕上げの稽古です。

 

実は昨日の日曜日、国立大劇場に吾妻徳穂追善公演、吾妻流三代目家元襲名披露を背景に行ってきました。

国立劇場のあの張りつめた空気感と独特の威圧感…

客席からじっくりと味わってしまって…

あぁ…明後日はこんな空気の中で胡蝶も踊るんだなー

なんて思いながら見ていたら、ものすごく気が重くなってしまいました。

何度も何度も国立大劇場には立たせて頂いているのに…

やはり楽屋、舞台上から感じる国立劇場と

客席から舞台を見つめる国立劇場では雰囲気が全く違うのです。

国立大劇場に立って踊ると云う事は…この威圧感とプレッシャーに耐えて踊る…と云う事なのですね。

改めて国立劇場の恐ろしさを知りました。

 

台風が心配されていた台湾から…千鶴流宗家、千鶴美扇夫妻も来日していますヨ。

どのような舞台になりますやら…

推薦香盤表.JPG

ここまで来ればもう…まな板の上のトドです…

9月18日 大和楽 四季の花

2014年9月18日

いよいよ…23日の推薦名流舞踊大会が近付いて参りました…

 

第50回推薦名流舞踊大会 

10月23日(火・祝)国立劇場大劇場

秋の国立劇場で、恒例の「推薦名流舞踊大会」を開催します。

 第五十回の記念大会となる今回は、各流・各派の舞踊家による二十演目で華やかな舞台を繰り広げます。

 ◇日時 9月23日(火・祝) 

午前11時開演(午前10時半開場)

 ◇会場 国立劇場大劇場(東京都千代田区隼町4の1)

 ◇入場料 七千円(全席自由)。国立劇場、東京新聞文化事業部で発売。

 ◇問い合わせ 東京新聞文化事業部=(電)03(6910)2345。東京新聞ホームページでも紹介。

 ◇主催 東京新聞

 

宗山流胡蝶 大和楽 四季の花

この写真は、先日の清流会久喜大会で、国立大劇場での上演に先駆けて試演、初演させて頂いたときの舞台面です…

何故上演前に何度も… と思われる方も沢山いらっしゃるかと存じますが…

やはりこの様な難曲は、ある程度数を重ねて上演してみないと…

振り付けや、間の詰め方、衣裳、鬘、小道具の不備等…

多岐にわたって微調整を重ねなければなら無い事が山積みなのです。

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今回特に感じたのは、衣裳の裾のフキ[八掛け]の色の調子が私の注文と誤差があった事です。

余りにも淡くてサーモンピンクになってしまっていたので…

久喜の舞台、国立劇場でのツボ合わせを済ませて大急ぎで仕立て直しました。

宗山流胡蝶 四季の花 (8).JPG

羽二重のさび朱に変えただけで全体のイメージがキッパリしますでしょ。

裾先と袖口部分にほんの少し覗くだけの差し色なのですが…

引き抜いてから白地の衣裳になってからはあまり気になら無いのですが…

前半引き抜く前の黒地の衣裳の時がとても安定感の無い色合わせで気になりました。

本当に些細な事なのですが、これが着姿の印象を大きく左右してしまうのです。

まぁ…私の好き嫌いが、あまりにもはっきりし過ぎている…とも云うのですが…

それにしても、全てほどいて仕立て直すのですから大変な手間ですね。

 

今回の帯は四季草を織り出した締め切りの唐織の裲襠を崩して作製したものです。

宗山流胡蝶 四季の花 (9).JPG

朱、浅葱、象牙色の三段に段織りにされている縦糸で構成されている部分が[締め切り]の特徴です。

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これは能装束などに主に見られる織物の技法で、横糸に精緻な色合いの絹糸を浮き織にする[唐織]ならではの重厚な織り物です。

 

皆様…これ何だかお分かりになりますか。

宗山流胡蝶 四季の花 (1).JPG

お引きずりでは無いんですヨ。

これは[裾よけ]と云って、舞台で使用するお腰の事です。

お引きずりの足元からちらりと見えるだけのものなのですが、やはりこれも胡蝶こだわりの裾よけです。

白綸子の本紋に四季の花の丸を手刺繍したものですヨ。

とてもお気に入りの一枚です。

 

これは今回の前半で使用する扇です。

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本銀地に淡く胡粉を引いてくすんだ銀鼠のような風情の下地に仕上げた扇面の土台に、染井吉野を描いて頂きました。

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扇にはもちろん裏と表がありますヨ。

既製品ですと印刷なので裏表同柄のものがほとんどですが

特注の誂え扇はほとんど裏表を微妙に変えて裏表を作ります。

 

後半に使用する秋草の二枚扇と、大詰めで使用する菊の扇はまだ仕上がってきていません。

あまりにも細かい注文を付け過ぎたために、前日の二十二日にしか仕上がってこないのです。

又ご披露させて頂きますね。

 

何と、先週のNHK教育テレビの[日本の芸能]の[大和楽の世界]

放送をご覧になった方も多いかと存じますが…

今回上演させて頂く[四季の花]が大和櫻笙家元はじめとする大和楽の精鋭の皆さんで名演奏…

又この曲を作詞作調なさった先代の久満家元の口伝として…

この曲は大和楽の集大成である名曲で有り、大切な楽曲として受け継いでいって欲しい… 

とのお話をなさっていた三代目家元の櫻笙さん…

大和楽にとって、そんな大切な楽曲とも知らずに今回大舞台に掛けると言い出してしまった自分の軽率さ…

いまさらながら空恐ろしさを感じています。

素晴らしい演奏に加え、それだけ大変な名曲を踊らせて頂く重圧感に押しつぶされております。

一体どのような舞台になりますやら…

 

それではこの一週間をざっとご報告申し上げます。

常稽古の合間を縫って木、金曜日と十月のふじ和会さんの諸々の打ち合わせに高知に行って参りました。

夜には、高松から顔を出してくれたコッシーと播磨屋橋付近の[かげつ]にて野菜料理宴会…

 

宗山流 高知教室.JPG

翌日は宗山流高知教室の野村さんの稽古場でお稽古でした。

野村さんの稽古場はすっきりとして使いやすい作りの空間です。

今回、野村さんも[長良川艶歌]をご披露させて頂きますヨ。

10月5日、高知県立美術館ホールで開催される[ふじ和会]では、特別演目として[胡蝶舞づくし]も上演させて頂きますので、是非応援に来て下さいね。

そして日曜日には、両国国技館へ九月場所の初日に…

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蝶吉さん、後援会のタイガーもご一緒して観戦です。

西側二列目の桟敷で、土俵が余りにも近いので大変な迫力です。

桟敷 胡蝶

東側の四列目では、チャマ、聖子姐さん、要、下駄娘正恵が観戦…

タイガー 桟敷

東側から正恵が望遠カメラで撮ってくれた我々です…

九月場所 白鵬.JPG

もちろん貫禄の横綱白鵬、よどみの無い相撲で初日から白星

こん場所からは,横綱3人、大関3人、話題の遠藤、勢と花形が勢ぞろいで初日から大変な満員御礼です。

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初日の観戦を終え、その足で三宅坂の国立劇場へ

友人の藤間友竹事、観音裏のミカンママが、藤間流の舞踊会[藤盛会]で清元の[吉原雀]を師匠の藤間友先生と踊られました。

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藤間流の重鎮、友先生をお相手に立派に踊り納めました。

鶯色の裾引きがよく似合っていましたヨ。

国立劇場のロビーでは、翔さん、恵リン、萌も合流しての舞踊鑑賞でした。

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帰りは銀座に繰り出して、[キノコ鍋]を…

 

すっかり秋らしい気候になって夏バテの体も一段落ですね。

国立劇場の[四季の花]まで五日間…

頑張ります…

9月14日 第29回久喜清流会

2014年9月14日

今回で29回目の開催となる清流会… 久喜大会

前日の土曜日、搬入仕込みに引き続き、リハーサルです。

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大舞台で踊っているのは扇さんの後ろ姿ですっ…

 

そして迎えた当日の朝…

今回は早朝から雨に見舞われ… 御来場のお客様の御足元が心配されましたが…

開場二時間ほど前から入場待ちの行列が…

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おかげ様で雨による影響は少なかったです…

 

当初の予定では胡蝶が朝一番を勤めるはずだったのですが…

支度の都合上、少々開幕が遅れてしまいそうでしたので、

急遽、2番手に予定していた宗山流の若手、佐々木が[白雲の白]をトップバッターで勤める事になりました。

本人は相当動揺していたようです…

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朝一番の舞台を開けるというのは本当に緊張します。

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緞帳の上がる前の何ともいえない空気感が漂ってくるような一枚ですね。

何事も経験ですっ…

どんなアクシデントでも必ず芸の肥やしになりますヨッ!

 

そしてようやく支度が間に合って、二番手でご覧頂いたのが…

大和楽の[四季の花]です。

29回久喜清流会 四季の花 登場.JPG

実は、23日に国立劇場で開催される、東京新聞社主催の推薦名流舞踊大会の胡蝶の演目です。

初演でもあり、大変な難曲なので、先駆けて上演致しました。

29回久喜清流会 四季の花 - コピー.JPG

黒地の御主殿の衣裳を引き抜き、白地の綸子の衣裳に変わります…

久喜2014清流 四季の花 後半 - コピー.JPG

この[四季の花]に関しましては、後日改めて国立大劇場の様子で詳しく御報告させて頂きます!

 

そして各御流義…様々な演目が繰り広げられました…

出番前の賑やかな楽屋です。

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桃ちゃんを取り囲んでいるのは若波流さんの皆さんです。

何と、早朝からこのお衣裳で、自宅から楽屋入りなさったとの事で…

結構刺激的で有り…

衝撃的で有りました…

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今回の恵りんの演目は、[日本橋から] 新振り付け初演でした

ハードな振り付けですが、初演にもかかわらずよく切り抜けました…

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そしてこちらは宗山流皐月さんの[暗夜航路]です…

これは自髪を結い上げて、素踊りのスタイルでの上演です。

 

こちらは毎回、様々な趣向を凝らして御出演して下さる美咲流の社中の舞台です。

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衣裳や小道具など皆さん全て手造りで、美しい舞台を見せて下さいます。

 

そして今回は、宗山流葵さんと[十六夜舟~恋ほたる]を御一緒に躍らせて頂きました。

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夏らしく紗袷の衣裳で登場です。

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江戸と云うよりは明治の雰囲気が出るように…

女性は夜会巻、立ち役は残切りという髪型にしました。

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後半は紗を引き抜いて白地の衣裳になりました。

涼しげな風情で、大和楽の恋ほたるです…

数少ないお稽古でしたが、立派に勤め上げた葵さんです。

 

そして、こちらも相舞踊…

久々にチャマと要の[男節]です。

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リズミカルで細かい振り付けが多いので、息を合わせるのが大変な曲です。

今回で4、5回目となるのでさすがに目の奥は安定していました…

 

そしておなじみのコンビは礼、扇の息の合った[戻れぬ旅だヨ人生は]です!

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全般後半で曲調ががらりと変わるのも表現の難しいところです。

相変わらず余裕をかまして踊っていましたよ…

 

そして、清流会実行委員長、宗山流秀事、英邑流家元 英邑秀による[雪伝説]

しっとりとした情景を傘を使ったふりで表現していました。

29回久喜清流会 英邑流家元 英邑秀.JPG

さすがの安定感で、実行委員長の貫禄たっぷりです。

いつまでもいつまでも元気で踊っていて欲しいと願っています。

 

こちらは楽屋の廊下で要との一枚…

29回久喜清流会 河藤玉輝 宗山流要.JPG

河藤流からの出演は、実力派の玉輝さんです。

毎回素晴らしい立ち役の舞姿を披露して下さっています。

 

そして今回、会場の久喜からは遠く離れた世田谷からお弟子さんと駆けつけて下さった…

巴流家元 巴舞翔先生です!

29回久喜清流会 巴流家元 巴舞翔.JPG

浅草清流会、杉並清流会、宗山會では本当に昔からおなじみの巴先生ですが…

初めて久喜に御出演下さいました。

こうして滞りなく清流会の御出演演目も無事踊り納め…

胡蝶演歌舞踊の世界へと舞台は移ります。

 

演歌舞踊の幕開きは季節外れですが、新誂の藤の引き着を着せて頂きました。

藤の柄だけの芸者着というのは、有りそうで無いんです。

宗山流胡蝶 藤の裾引.JPG

今回は藤色地にぼかしを入れて華やかな印象に仕上げて頂きました。

久喜2014清流 藤の引き着一式.JPG

半襟も京都の工房で制作された藤の刺繍です。

久喜2014清流 藤の襟.JPG

櫛は藤娘の[藤音頭]の件で使用する白地に藤の蒔絵の物です。

久喜2014清流 藤の櫛.JPG

あんまり凝りすぎると嫌らしんですが…

ここまでくると、櫛だけ別のもの…と云うのも何だかかえって違和感がありそうな感じがして… 

とことんやってみました。

菖蒲の花の向こう差しも、藤の季節にちなんで差しました。

久喜2014清流 藤の引き.JPG

演目は[恋夢がたり]と[江戸恋絵巻]です

そして恒例の久喜市長のカラオケの御披露に引き続き扇さんが初演の[女傑]です。

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この作品は九州に実在した[どてら婆さん]の異名をとる島村ギンという女仁侠を描いた作品です。

どうです…この刀を担いだ姿…

必殺仕事人もまっ青ですね…

 

そして要さんの演目は[紅の舟唄]薄紫の紗袷せの引き着で涼やかですね。

29回久喜清流会 紅の舟唄 宗山流要.JPG

この演目も衣裳によって色々な女性像に踊り分ける事のできる曲です。

今回ははんなりとした雰囲気に仕上がりました。

 

そして、本日のモモちゃんのお献立は[羅生門]です。

29回久喜清流会 羅生門.JPG

なんとこの赤い着流し…自前なんですヨ。

この風格

この安定感…

ただ者ではありませんね…

 

そして胡蝶の二曲目は黒地に秋草の裾引きに着替えて…

帯は黒地の塩瀬に算盤繋ぎの染めの丸帯をお太鼓に締めていますヨ。

久喜2014清流 秋草.JPG

やっと衣裳も季節感を取り戻して…

29回久喜清流会 宗山流胡蝶 秋草燃える恋.JPG

小物も緋紅を避けて[洗い朱]でまとめてみました。

半襟は時代綸子に御所解き模様を刺繍したものです。

 

ここから一気に後半戦のタタミ込みです。

礼ちゃんは[さのさ]を着流しの姿で粋に…

桂希礼 さのさ.JPG

自身の振り付けとあって、伸び伸びと演じていましたヨ。

 

チャマは六月の高知公演で上演させて頂いた[黒田武士]を再演させて頂きました。

久喜2014清流 (256).JPG

なんだか本人は…初めて踊ったような気がする…

などと薄気味の悪い事を言っていましたが…

一体全体どうなってしまっているんでしょうねっ…

 

胡蝶は今回で二回目となる[助六模様]を紋付で踊らせて頂きました。

助六.JPG

私も何だか初めて踊ったような気がして…

人の事を言っている場合ではありません…

振りなんかすっからかんに忘れちまって、初心に還ってしまいました…

一体全体どうなってしまっているんでしょうね…

 

そしてフィナーレは、やはり高知公演で御披露した[よさこいづくし]を…

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何故か… 坊さん簪買うを見た~

高知の皆様、大切な郷土芸能をこの様な形で汚してしまい、本当に申しわけが御座いません。

月の名処は鬘浜です…

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29回久喜清流会 よさこい慕情.JPG

 

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御陰様で、七時間以上に及ぶ久喜清流会も無事フィナーレまでこぎつけました。

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毎回新しい御出演者も加わり、舞踊会として一歩ずつ成長してきたように思えます。

その場限りでなく、積み重ねて行く事…

それが本当に大切な事なんですね。

来年はどのような久喜会になりますか…

久喜2014清流 巴舞翔.JPG

乞うご期待で御座います。

 

引き続き打ち上げ大宴会だったのですが…

胡蝶は翌日の早朝から…推薦名流舞踊大会の大和楽さんとのツボ合わせ、リハーサルを控えていたので…

お酒控えめであま酔う事が出来ませんでした。

 

国立劇場の大稽古場で、[四季の花]

四季の花 ツボ合わせ.JPG

23日、推薦名流舞踊大会でご覧頂きます…

 

 

 

9月4日 ゲスト出演そして...那覇

2014年9月 4日

酷暑続きの八月も終わり、何と九月に突入ですですよ…

我がマンションの十二階のベランダに…

頂戴ものの江戸風鈴…

それがまた…凄い音で鳴るんです…

チロリロリン… なんて風情のある音色じゃないんです

朝じゃなし、夜中じゃなし…凄まじい轟音で鳴り響くんですヨ。

お隣さんから騒音公害で訴えられないかが気がかりです。

さっさと片付けることに致しました。

 

先月、台北からの帰国後して翌日は浅草にて常稽古…

夜は一見劇団さんとのお稽古です。

夜の部終演後の九時半から、翌々日に控えた昼夜のお芝居二本を…

三十分ほどで ザラリと稽古…

結構な台詞量と段取り… 

[口立て]と云われる方法で「等々…有っちゃいまして…」

なんて云う本当に簡単な段取りの稽古なんです。

これでいきなり本番踏んでしまうんですヨ…

座長との相舞踊なんて…当日の朝、さっとやりましょう…

なんて感じです…

毎回驚かされますが… 何とかなってしまう自分にも驚いています…

 

そして8月24日…小岩の湯宴座…

その…お昼の部のお客様の入りったら…

会館自体のロッカーのキーが足りなくなってしまって入館制限まで出てしまう有り様です。

ありがたいと申しますか…気の毒と申しますか…

上州百両首 宗山流胡蝶.JPG

昼の部のお芝居は[上州百両首]です。

胡蝶は女の岡っ引きの役です。

本来は立ち役が務めるのですが…今回は女性役に直して胡蝶が演じます。

朝顔の簪.JPG

昼の部の舞踊は、[夕顔情話]

髪飾りと舞扇は季節がら朝顔にしていますが…

夕顔情話. 宗山流胡蝶

なぜか夕顔情話…

季節もの…というところでお許し下さいませ。

もう一曲は黒紗の裾引きで[裏道の花]を…

宗山流胡蝶 裏道の花.JPG

この曲もどちらの劇団さんでもよく上演される一曲です…

紗の着物は、襦袢や下着が着物越しに透けていかにも涼しそうに見えますね…

裏道の花 宗山流胡蝶 夏.JPG

ところが…これが見た目に反して暑いんです。

透けてしまうだけに、襦袢を手抜き出来ないんです…

涼しい顔して玉の汗です…

フィナーレ 大江戸.JPG

そして昼の部のフィナーレは、以前一見劇団さんとの日本橋劇場での合同公演の折に胡蝶が振り付けさせて頂いた…

[大江戸花ごよみ]です!

引き続いて夜の部は[関東嵐]というお芝居でした。

胡蝶はとんでもないヤクザの情婦の役で…

俗に言う毒婦です…

とても楽しかったですヨ。

 

そして何と今回…初おろし出来させて頂いた藤の花を全身にまとった友禅の引き着で[ささ舟]を

藤の裾引き衣裳 宗山流胡蝶

こちらの衣裳は今回お試しで着てみたで…

来年の宗山會の印刷物のためのスチールに使用するために、改めて来週の久喜清流会で撮影のため、着用させて頂きます。

その時にこちらの藤の衣裳は…もうちょっと丁寧に掲載させて頂きましょうね!

 

そして縞の裾引きに着替えて[女のしぐれ]を久々に上演させて頂きました。

女のしぐれ.JPG

この曲も振りそのものは同じなのですが、衣裳によって色々な境涯の女として演じることが出来るので楽しい曲です。

 

そして何と言っても夜の部は…

朝開場前に、座長と二回だけを稽古させて頂いてその場で振り付けた[春の雪]…

春の雪 一見好太郎.JPG

驚くべき事に…

本番では、1振りも間違えることなく

顔色も変えずに踊られる座長…

その記憶力と完成度の高さに毎回驚かされます。

そして今回も、記録的な昼夜の大入りに感謝感謝で御座います。

素顔の芸妓連.JPG

何と、素顔の美女軍団は聖子姐さんはじめ浅草の芸妓連の面々です。

お暑い中皆様本当にありがとう御座いマシタ。

 

そして翌日の浅草の稽古を経て、

一路、夏の沖縄、那覇のお稽古へ…

 

八月の末、例年よりも早く浅草は過ごしやすい気温になったという知らせが届く中…

沖縄の暑さは、やはり本物の真夏でした。

夏の宜野湾稽古 (3).JPG

いつもお気に入りでお稽古に行くときに泊まらせて頂いている宜野湾のラグナガーデンホテルです。

沖縄教室の皆さんは何かと出演の舞台が多く、本当にたくさんの演目を熱心にお稽古していますよっ…

そしてこの度、新師範[宗山流紫]さんの誕生です。

来年の宗山流二十周年記念の舞台には、宗山流江さんも紫さんも出演しますヨ。

夏の宜野湾稽古 (9).JPG

夜は見晴らしの良いイタリアン料理のお店で皆さんと完敗です。

沖縄教室の稽古は、朝から晩まで徹底的にお稽古三味して、夜は大宴会…

本当に皆さん陽気です!

来年三月の沖縄タイムスホールでの[胡蝶をどりらいぶ]でも皆さん踊りを披露して下さいますヨ。お楽しみに。

 

三日間のお稽古を終えて那覇空港でお蕎麦…

これは美しい黄色の [ウコン] の蕎麦です。

夏の宜野湾稽古 (1).JPG

見た目とは裏腹に…このお蕎麦の 不味いこと と云ったら…

筆舌に尽くしがたい歯ごたえと汁の味に…

さすがに蕎麦好きの胡蝶もラマダンです…

 

沖縄から到着して翌日は…

八月の胡蝶舞踊講習会でした。

宗山流 胡蝶.夏の講習会

今回の課題曲は[黒田武士]でした。

夏の黒田武士.JPG

余りにもポピュラーな一曲ですが、皆さん意外とお振りを持っていらっしゃらないみたいで… 大変喜んで下さいました。

いやあ~今年の夏もスリランカから始まり、台湾、舞台、お稽古、沖縄、講習会…

そして頭の中は清流会久喜大会と、国立大劇場での[四季の花]でいっぱいいっぱいです。

 

昨年とは打って変わって、九月に入ってからの過ごしやすさは、心地の良い秋の気配が漂っていますね。

いよいよ秋の舞台の季節に突入してしまいました。

皆様も、残暑の疲れが出ませんように食欲の秋に突進して参りましょう。

 

いやあ~っ… それにしても那覇空港のウコン蕎麦にはやられました…

 

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