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胡蝶をどり日記

9月22日 俎板の上の鯔 [トド]

2014年9月22日

いよいよ明日は東京新聞社主催の推薦名流舞踊大会の本番です。

本番前日の今日、ようやく注文してあった誂え扇が仕上がってきました。

宗山流胡蝶 【自前】扇 秋草.JPG

これは黒地の衣裳を引き抜いてから白地の衣裳になる時に使用する秋草の二枚扇。

本来胡蝶は、白地や銀地といったシンプルな扇面に描き繪のものが好きですが…

今回は地紙を朱の岩絵の具を引いて頂き、金砂子をあしらって秋草を描いて頂きました。

女郎花、薊、桔梗などです。

現在日本舞踊で使用されている扇の要は金属製の留め具のものがほとんどですが…

宗山流胡蝶 【自前】扇 鯨骨.JPG

お能や御仕舞いで使用する扇や、一点物の誂え扇などは黒の鯨の骨を使用して作った留め具が使用されています。[鯨骨の要]と言われています。

 

ただ、今回ショックだったのは…

どうした事でしょう…

後半に使用したかった、前段で使用している桜の扇の対となる菊の秋の扇ですが…

三十年のお付き合いになる扇匠ですが…胡蝶の注文したニュアンスがうまく伝わらずに…全く異質な菊のを扇が仕上がって来てしまったのです。

今から描いて頂き仕立てたのでは明日の本番には間に合いませんので、急遽以前に誂えた白地の百草を用意致しました。

宗山流胡蝶 【自前】扇 白地百草.JPG

これも本来はお能の[鬼扇]と呼ばれる種類のもので、朱地に本金の雲形を散らせ、その中に様々な花を手描きしてある大変手の込んだ扇なのですが、朱地は定番なので、白地を誂えておいたのです。

こちらで後半の[猩々舞い]から幕切れまで使用致します。

 

そしてこれも昨日出来て参りましたか[抱え帯]と[丸ぐけ]の帯締めです。

抱え帯は[腰帯]とも云い、帯の下の部分に巻く物です。

宗山流胡蝶 【自前】ゑり満抱え.JPG

御祝儀物の舞踊や、前割れ物におもに使用する帯です。

胡蝶が日頃から愛してやま無い京都祇園のゑり満の白綸子の生地で誂えたものです。

宗山流胡蝶 【自前】ゑり満抱え帯.JPG

ゑり満独特の菊唐草の地紋が…

胡蝶は何よりも大好きです。

宗山流胡蝶 【自前】ゑり満丸ぐけ.JPG

綿入れの帯締め[丸ぐけ]も…ゑり満で可愛いでしょ!

ここまでくると皆さん…胡蝶に狂気を感じるそうですが…

病気ですので、放置しておいて下さいね…

 

これで一通りの準備は完了…

今夜はお酒を抜いて最後の仕上げの稽古です。

 

実は昨日の日曜日、国立大劇場に吾妻徳穂追善公演、吾妻流三代目家元襲名披露を背景に行ってきました。

国立劇場のあの張りつめた空気感と独特の威圧感…

客席からじっくりと味わってしまって…

あぁ…明後日はこんな空気の中で胡蝶も踊るんだなー

なんて思いながら見ていたら、ものすごく気が重くなってしまいました。

何度も何度も国立大劇場には立たせて頂いているのに…

やはり楽屋、舞台上から感じる国立劇場と

客席から舞台を見つめる国立劇場では雰囲気が全く違うのです。

国立大劇場に立って踊ると云う事は…この威圧感とプレッシャーに耐えて踊る…と云う事なのですね。

改めて国立劇場の恐ろしさを知りました。

 

台風が心配されていた台湾から…千鶴流宗家、千鶴美扇夫妻も来日していますヨ。

どのような舞台になりますやら…

推薦香盤表.JPG

ここまで来ればもう…まな板の上のトドです…

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コメント(2)

いよいよ明日の本番となりました  胸もわくわくと呼吸も荒くなって落ち着きませんよ 私が踊るわけでもないのにドキドキが止まりませんよ あちらこちらから到着時間の問い合わせ来ますが私は会場ずっと前に行って並びますよ! と答えます  家に居ても落ち着かず国立前に居る方が余程落ち着いて楽しいです       曲もお振りも衣装も扇も見どころ沢山で・・・この一曲で観る方もエネルギー使い果たしてしまいそう       後はお天気だけが心配・・・南無~

緊張しますね。観る方も気の引き締まる思いです。
白綸子の「抱え帯」と「帯締め」は、絹の柔らかい感じがしてとても優しい感じですね。菊唐草がまた良いです(#^.^#)
明日は楽しみにしています。

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