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胡蝶をどり日記

2016年2月の日記

2月6日 陸奥の家流新年舞初め

2016年2月20日

今月の六日に開催されました陸奥の家喜美栄家元主催の[陸奥の家流舞初め会]の様子を御報告させて頂きます。

陸奥の家喜美栄先生は清流会始め、宗山會にもご出演頂き皆様御存知の事と存じます。

主に民謡の演目を得意となさる流儀で、特色のある演目が並びました。

陸奥の家会 宗山流蝶ノ介.JPG

今回は、出演兼、後見も勤めさせて頂きましたチャマと伺って参りました。

この時も…胡蝶はあいにく持病の喘息が酷く…

終始咳込んでおりました。

今回の会場は、新宿御苑を見渡す四谷区民ホールです。

初めて出演させて頂く会場でした。

陸奥の家会 宗山流胡蝶 (3).JPG

胡蝶は季節柄、梅の模様の裾引きで[明治一代女]を踊らせて頂きました。

陸奥の家会 宗山流胡蝶 (5).JPG

今回の写真は、下手の舞台袖からチャマと蘭さんが撮ったものです。

袖からの照明が逆光となって…見苦しいですね。

陸奥の家会 宗山流胡蝶 (6).JPG

帯結びはもちろん、胡蝶のトレードマーク、お太鼓です。

出番前に胡蝶のお太鼓を見て…

『あら大変胡蝶さん…お太鼓がひん曲がっちゃって…真直ぐに直してから舞台に出た方が良いですよ…』

なんてよく言われるんですよ。 笑

 

蝶ノ介さんも日頃なれない[民謡]の後見に終始緊張気味でした。

陸奥の家会 宗山流蝶ノ介 袖.JPG

又一つ、良いお勉強をさせて頂きましたね。

何でも経験ですから…

 

そして、今回は山門大扇家元も賛助出演していらっしゃいました。

陸奥の家会 山門大扇 宗山流.JPG

長唄の[たぬき]を御披露されて、それはそれは拍手喝采でした。

素晴らしいを舞台でした。

実は今回の舞台の十日程前に陸奥の家喜美栄家元のご主人が入院、手術…

大変な状況の中で、今回の発表会となりました。

無事に千秋楽を迎え、何よりで御座いました。

現在ではご主人様も退院なさり、快方に向かわれています。

一安心ですね。

お大事になさって下さいませ。

1月31日 第十三回 和楽の会 後編

2016年2月12日

昨日に引き続き、1月31日に開催致しました第十三回、和楽の会 の様子を御報告させて頂きます。

 

こちらは、宗山流巽の [いのちさのさ] です。

この芸者の衣裳は、綸子です。

本来江戸芸者の黒の出の五つ紋の衣裳は縮緬地ですが…

御祝儀舞踊などで着用する折には、関西風の綸子の地紋の物を使用します。

向かい鶴菱の意匠に、寿の文字を織り出した丸帯が格調高いですね。

髪型も普通の潰し島田では無く、芸者の中高島田[奴島田]に結っています。

 

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粋な雰囲気の演目がとても似合うので [巽] と命名したくらいですよ。

 

そして、和楽の会会主の秋元美代子事、宗山流藍の[春の寿]

毎年心を込めてお稽古を積んだ演目を初春に発表するのが藍さんの習わしです。

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は、蓬莱山を模した[島台]と云う小道具を持っています。

この[島台] 宝島と称される空想上の島 [蓬莱山] を模して、昔から結納や婚礼などの縁起物として床の間などに飾られてきた…

とても古風な飾り物です。

新春の舞い初めにふさわしい格調高い一曲。

 

そして、休憩を挟んで[胡蝶初春に舞う]の舞台です。

幕開きは[廓の夢]です

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十五日の国立小劇場に引き続き、墨絵の衣裳で遊女に扮しました。

皆様御存知の豪華な花魁とは違い、髪飾りや衣裳など極々シンプルで控えめに飾る遊女の形です。

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今年の[初反り]です…

胡蝶ももう若くないので…

いつまで皆様の前で反れます事か…

残り時間は短いです。

後には反れなくなっても… 腰が曲がってきて前にはいくらでも曲がれます。

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そして扇さんは久々に[梅川]です。

二曲続けての遊女の演目ですね。

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手拭いを吹き流しに被って…いかにも関西風の遊女ですね。

 

そして、越谷教室の担当講師を勤めるのは要です。

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江戸むらさきの地色の裾引きです。

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[長良川艶歌]を上演致しました。

新舞踊の世界ではおなじみの名曲です。

各流儀で様々な振り付けがされていますね。

宗山流では、芸者は元より、夏の遊女の姿や相舞踊、立ち役演目と様々な設定で振り付け上演させて頂いています。

何と、胡蝶は今をさかのぼること三十年前に、長良川グランドホテルで踊らせて頂いたのを思い出します。

古い話ですね。

 

そして今年、初舞となるスーパー桃

[義経伝説]です。

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勿論演出は、義経風弁慶ですが…

勿論今年もやらかしてくれそうな空気です…

 

そして胡蝶は洋髪で [雪椿] を御覧頂きました。

雪持ち柳 宗山流胡蝶 夜会巻き.jpg

以前ご説明申し上げましたように…この雪持ち柳の衣裳…

染めの仕上がりが本当に…残念で…

あまり好きではない衣裳に仕上がってしまったのです。

季節柄致し方無く袖を通しました。

第13回和楽の会  (7).JPG

 

近い将来、もう一度最初から染め直したいと存じます。

衣裳の事に関しては結構…執念深い胡蝶で御座いますっ…

 

そして、午後から市川宗家…団十郎並みにごゆっくりと楽屋入りなさったチャマ…

今年の御舞初めは [憧れ遊び] を軽くご披露なさいました。

なぜこの曲かと申しますと、昨年末のディナーショーで上演した演目ですので、振り起こしが簡単で、だいたい覚えているとの事で…

そんな簡単な理由からで御座います。

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今年も手抜きの限りを尽くしてを舞台にお立ちになり続けるのでしょうね。

期待致しております。

 

そして、扇さんは粋な馬の尻尾と云う髪型で [木更津くずし]を初演致しました。

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どうですこの艶姿…

本当に歌舞伎の御富ですね。

よく似合っています。

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何と舞台に乱入したのは与三郎では無く、本人いわく…[高田浩吉] だそうで…

もう何が何だか解りません。

流石で御座います。

 

胡蝶の後半はお馴染みの [お吉] を御覧頂きました。

芝居仕立ての [唐人お物語] とは違い、シンプルな歌謡曲の御吉です。

第13回和楽の会  (4).JPG

衣裳を明け鴉にせずに、引っ掛けの帯を鴉にしてみました。

このような帯に使用する場合の鴉は手描き友禅や濡れ描きでは無く…

このように型染めの物の方が、かえって粗野な感じがして役柄にやっていますね。

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着物は子持ちのよろけ縞です。

黒地に微妙な朱の縞が大好きな一枚です。

宗山流胡蝶 唐人お吉 銀杏返し.JPG

今回は後半の破れ三味線を弾く部分を、フ振り事で表現するのでは無く、髪に差していた黄楊の櫛を使って弾く…という工夫をしてみました。

お客様の目にはどの様に映ったかは存じませんが…

成功するか失敗するかは…数を重ねて行ってみないと解りません。

何事も工夫ですね。

 

そして後半の要さんの演目は、立ち役挑戦で [相川の女]です。

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これも宗山流ではお得意演目となっています。

切り継ぎの衣裳に総髪というスタイルも定番です。

これからも立ち役の経験も重ねていって頂きたいと思います。

 

そしてここで和楽の会ならではの着付けを御覧頂く企画です。

舞台上で粋な立ち役と、角出しを結んだ娘の仕上げを御覧頂きます。

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日頃、舞台上で着付けを多めに掛けること等、無い事ですから…

技術者の方も本当に緊張していらっしゃいました。

普段は見ることのできない光景に、お客様も興味しんしんで楽しんでいらっしゃいました。

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美しく仕上がったところで、胡要、千絵のコンビで [男節] を御披露。

着付けの件よりも…生き生きとしていたのが印象的ですね。

 

そして胡蝶の立ち役は [昭和残照] を久しぶりに…

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白縮緬にカラスを墨絵で描いた着流しを着てみました。

このような役は堅気の役ではないので、本来あまり襦袢と云うようなものを身に付けません。

胸に晒を巻いて素肌に着る事を粋と致します。

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でも実際舞台では、白粉で衣裳が汚れて…

後の衣裳の手入れが本当に大変なんです。

これも『伊達の薄着のやせ我慢…』の精神に似ていますね。

変な美学です。

 

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何と、舞台袖ではお富が…アナウンスしています。

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そして今年の和楽の会も無事千秋楽…

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寒い中、お客様も本当に沢山詰め掛けて下さいました。

[20160212]第13回和楽の会  (11).jpg

越谷教室の皆様方、そして出演者の皆さん本当にお疲れ様でした。

 

私思うので御座います。

日本舞踊も着付けも、現代社会では愛好者も継承者も減少の一途をたどる昨今。

どんどん辞めて廃業なさる方が多いのです。

流行らないからと云って、胡蝶は辞めてしまおうと思った事は一度もありません。

流行らないからこそ、すたっていくからこそやり続けたいのです。

そして少しでも本物に近い形で伝承していく事が大切だと思っています。

絶滅危惧種の朱鷺の様に…

ガラパゴス諸島のイグアナチャンの様に…

 

 

1月31日 第十三回 和楽の会 前編

2016年2月11日

先月末の1月31日、日曜日…

新春恒例となりました着付けと日本舞踊の世界をご紹介する[和楽の会]を開催させて頂きました。

もともと歴史のあるハクビの着付けを中心としたイベントでしたが、十三年前から宗山流の舞踊との合同開催により、[和楽の会]として新たにスタートさせて頂きました。

あっという間の十三年でした。

 

細井千絵 舞春秋.JPG

越谷教室の細井千絵ちゃんも和楽の会と共に、早くも十二年選手です。

何と来年は成人式です。

今年の一曲めは[舞春秋]です。

 

そしてこちらは、浅草本部教室の若手代表、宗山流倭です。

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こちらも小学生の時から宗山流で稽古しています。

宗山流倭 宗山會.JPG

今回は、[一葉恋歌]を初演致しました。

 

そして新年早々、[白雲の城]を再演でお目にかけた惠リン…

宗山流惠 白雲の城.JPG

初演にも増して一段と貫禄のある安定感を見せて下さいました。

風格すら感じますね…

 

13回和楽の会 (19).JPG

胡蝶も和楽の会では、最初の出番はお正月らしく黒紋付きの芸者の正装で踊らせて頂く事が通例となっています。

こちらの草加駅前のアコスホールは、楽屋が少ない為…

ロビーの一角をパーテーションで広々と仕切って衣裳、床山、顔師の支度部屋に変身します。

広々としたスペースが取れるのでとても使いやすいんですよ。

 

今年は、[千代の寿]を踊らせて頂きました。

千代の寿 宗山流胡蝶 (141).JPG

気持ち良く踊りだしたのですが…

最前列の通路に…大声でずう~っと喋りながら、堂々と私の写真を撮っているお爺様がいらっしゃって…

すっかりとテンションが下がってしまい…

踊りの世界に入れずに一曲終わってしまいました。

本当に残念でした。

心なしか目の奥が怒ってますでしょ…

客席の環境が気になるなんて…私もまだまだ修行が甘いですね。

 

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立ち役付きの胡要さんが今年挑戦した[潮来情話]

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洗い髪が色っぽいですね。

でもご本人は立ち役の方が大好きなんです…

こんなに似合っているのに…

不思議ですね

 

楽屋で盛り上がっているのは宗山流環さんともみじさんです。

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やはりお化粧して衣裳を着るとテンションが上がりますね。

 

そして千恵ちゃんは二曲目の[夜桜お七]に変身です。

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一曲めの衣裳が黒地の振袖だったので、こちらは紫の地色の振袖にしました。

細井千絵 夜桜お七.JPG

若さ溢れる華やかな舞台でした。

ちなみに、右後ろに写っているのは背後霊ではありませんよ。

日頃から妹の様に知恵ちゃんを可愛がっている胡要さんが…

黒子を勤めていますよ。

 

そして、胡要さんの大好きな立ち役演目[峠越え]です。

宗山流 胡要 峠越え.JPG

ありきたりの紋付の袴姿では無く、曲の雰囲気を生かす為に、細かい格子柄に紬織の袴でコーディネートしましたよ。

一歩間違えると…野暮ったくなるコーディネートなので、格子の大きさや、袴の色合わせに細心の注意を払いますよ。

とてもいい雰囲気になりました。

 

次回に続く

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